WASHハウスの開業には3,000万円以上の資金が必要です。ただし事業資金融資のサポートも行っているため、資金を調達するのが難しい場合でも開業可能です。WASHハウスの開業資金をまとめました。
全国に500以上の店舗を構えるコインランドリー業界大手のWASHハウスですが、フランチャイズ経営を始める場合にはどのくらいの資金が必要なのでしょうか?
WASHハウスの開業資金と内訳を紹介します。さらに資金調達の方法や開業に必要な資格や許可についてもまとめました。
もくじ
1. WASHハウスの開業資金
WASHハウスの開業資金は大きく分けて初期費用とランニングコストの2つがあります。
1-1. 初期費用と内訳
WASHハウスでは、フランチャイズ経営を参加するオーナーに対して、開業に必要な物件の取得や設備の購入などを一つのパッケージとして販売する「WASHハウスコインランドリーシステム一式」を採用しています。オフィシャルサイトによると、標準タイプの店舗での開業については、平成29年の時点で約2,063万円が初期費用としてかかります。
オフィシャルサイトには費用に関する具体的な内訳は記載されていませんが、これらの費用には物件取得費、店舗の設計費用、洗濯機や乾燥機の購入費や設置費用、看板の設置費用、什器代などが含まれていると考えられます。
ただし、内装や外装に伴う工事費については含まれていないため注意が必要です。コインランドリーの開業にかかる内装費用は、小型店舗ならば700万円、大型店舗ならば800万円はかかります。加えて、WASHハウスのフランチャイズ加盟金として50万円、保証金として100万円が必要です。
1-2. ランニングコスト
店舗を営業するためにはランニングコストがかかりますが、WASHハウスの営業でかかる毎月のランニングコストは、家賃を除いても最低24万円はかかります。
ランニングコストについても「WASHハウスコインランドリーシステム一式」を採用しているため、本部からのサポートを受ける代わりに毎月一定の金額を支払います。店舗の大きさなどによっても変わりますが、本部に支払う経費は12.6~13.7万円です。内訳は以下のとおりです。
・店舗管理手数料 5万円
・広告分担費用 3万円
・システムメンテナンス費用 1万円
・清掃費 3.6~4.7万円
広告管理手数料には24時間営業のコールセンターや遠隔コントロールによるサポート、店内に設置している機械のトラブルのサポートやWEBカメラによる監視システムなどが含まれています。
さらに清掃費については、毎日の清掃はもちろんのこと機械の点検や洗剤の補充も含まれているため、運営に必要な作業をすべて本部に任せられます。
注意点として、本部に支払う経費には水道光熱費や家賃が含まれていません。20坪程度の店舗なら12~36万円、6坪程度の店舗なら6~12万円の水道光熱費がかかります。
2. WASHハウスに必要な開業資金の調達方法
開業資金ついては自己資金のみで用意することが一番ですが、WASHハウスなどのコインランドリー事業では、開業資金だけで3,000万円前後かかるため、借入や融資を利用して資金を集めるのが一般的です。
WASHハウスではフランチャイズ経営を始めるオーナーを対象に事業資金融資を行っています。融資は最高5,000万円で金利は年率15%以内です。返済方法は、毎月の売上高に応じて返済金額を設定する売上高連動返済と毎月一定の金額を返済する元利均等返済の2つから選べます。
3. WASHハウスに最適な物件の選び方
コインランドリーのようなビジネスを始める場合には、多くの集客が見込める場所に店舗を構えることが重要です。
通常のフランチャイズ店の場合は、物件に関しては自分で見つける必要がありますが、WASHハウスでは物件選びについても、本部が選定した物件の中から選ぶことができます。ただし、コインランドリーでは物件選びの際に注意しておきたいポイントもあるため、あらかじめ把握しておけば安心して店舗を構えることができるでしょう。
3-1. 物件選びの3つのポイント
・単身者の多い地域を狙う
コインランドリーを定期的に利用する人として単身者があげられます。単身者の多くは、会社や学校があり普段から忙しいため洗濯の時間がなかなかとれません。さらにマンションによっては夜中の洗濯に関しては、騒音の面から使用を控えるように通達されているところもあります。一人暮らしの多い地域の物件を店舗として利用するなら、固定客を確保しやすくなります。
・大型の商業施設の近くを狙う
コインランドリーでは、「ついで」の時に利用する人もいます。買い物のついでやフィットネスのついでなどに、コインランドリーで洗濯をして時間を有効に使っています。そのため大型の商業施設がある地域ならば、施設に出かけるついでに利用してもらえる客を獲得できます。
・駅の近くを狙う
コインランドリーを利用する客中には共働きの夫婦もいます。都内では電車や地下鉄で出勤している人も多いため、駅の近くにあれば仕事の行き帰りに立ち寄ってもらいやすくなります。また駅の近くなら駐車場を用意する必要がなくなるため、家賃もおさえることができます。
3-2. 契約時の注意点
WASHハウスの開業に適した物件が見つかったら、賃貸契約を交わします。契約の際には契約書による内容の確認が行われますが、必ず内容に相違がないかをチェックしておきましょう。特に、契約の更新の方法や解約をする場合の店舗の明け渡し方法などについては、トラブルを避けるためにもよく確認して、分からないことがあればその場で質問しましょう。
4. WASHハウスで黒字経営するコツ
WASHハウスで黒字経営をするためのコツは開業資金をできるだけ用意しておくことです。経営については「WASHハウスコインランドリーシステム一式」があるため、すべての作業を本部に任せることができますが、コインランドリーのような集客型のビジネスは、顧客にお店の存在を知ってもらう必要があるため、黒字になるまで時間がかかります。そのため、初年度は赤字であっても営業を続けることのできる体力が必要です。
5. WASHハウスの開業に成功した事例と年収
WASHハウスのオフィシャルサイトでは、開業に関する具体的な年収は記載していません。しかしながら、ウォッシュハウスでは新規出店数を毎月増やしていることなどから多くの店舗では安定した経営が行われているといえるでしょう。
WASHハウスの経営者の中には、毎月50万円の売り上げを達成している経営者もいます。ある経営者は、土地に合わせた経営をすることで安定した売り上げを上げています。集客型のフランチャイズ経営は人口の多い都市部が向いていますが、あえて人口の少ない農村部をターゲットにしました。農村部では乾燥機の所有率が低いということに目をつけて、乾燥機を数台設置したWASHハウスをオープンしました。開業当初は赤字でしたが、確実に顧客を増やして売り上げをアップさせています。
6. WASHハウスの開業に必要な資格・許可
WASHハウスのようなコインランドリーの事業を始める場合には、コインオペレーションクリーニング営業施設開設届の提出が必要です。洗濯機や乾燥機などの洗濯に必要な設備を用意して一般の人に利用してもらうための届出で、最寄りの保健所に提出をします。
届出の提出の際には、洗濯機の配置や衛生の管理などの確認が行われるため、届出は開業前に余裕を持って提出するようにしましょう。
7. まとめ
地域や店舗の大きさにもよりますが、WASHハウスの開業資金は3,000万前後かかります。資金調達は自己資金以外にも、借入や融資といった方法がありますが、WASHハウスでは最高5,000万円までの事業資金融資も行っているため、フランチャイズ経営に興味がある場合は、まずは相談して資金や営業方法に関するアドバイスを受けることをおすすめします。
WASHハウスでは安定した経営を行うための物件探しのサポートも行っています。コインランドリーの営業では、単身者の多い地域や大型施設の近くに店舗を構えるのがおすすめですが、本部と相談しながら最適な物件を探すならば、初めての開業でも成功することでしょう。