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八百屋の開業資金と黒字経営に成功するコツまとめ

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八百屋は設備投資が少なく、フランチャイズで経営することも可能です。では、実際に開業資金はどれくらいかかるのでしょうか?黒字経営は可能なのでしょうか?新しい八百屋のカタチをご紹介します。

商店街の一角にある八百屋なんて、大型スーパーに押されて潰れていく…そんなイメージは昔の話で、最近では勢いのある八百屋が売り上げを伸ばしています。

例えば飲食店などを開くことに比べ、開業費金も少なく特別な免許も必要でない八百屋経営に、今注目が集まっています。

今回は、実際に八百屋を開くとしたらどのようにしたらよいのか?開業資金はどれくらいなのか?どうせ始めるなら早く黒字営業をしたい!という方に詳しく解説をします。

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1. 八百屋の開業資金

八百屋を開業するには、いくらくらいの開業資金が必要なのでしょうか?単価が少額の物を売るのでイメージしづらいですが、始める前に初期費用やランニングコストを学ぶことで、つまずくことなく経営が進められます。

1-2. 初期費用と内訳

八百屋には、特に大きな資金調達の必要はありません。青果販売の場合、販売許可を取る必要もないからです。設備投資も、必要なものと言えば野菜を置く台くらいで、初期投資が少なくても売り上げが大きくとれる可能性が秘められています。

200万円~300万円ほどあれば開業は可能です。しかし、仕入れに行くための車は必ず必要になります。

1-3. ランニングコスト

八百屋の場合、多くの設備は必要ないため、維持費も安くなります。しかし、商品は生ものなので毎日価格が変動します。そのため安定した利益が出にくいことは否めません。

スーパーなどで販売されている野菜の原価率は0.7~0.8%くらいなので、粗利は20~25%ほどだといわれています。つまり、2割程度の利益から経費を差し引いた残りが純利益となります。

ただし、天候のいい日ばかりではなく、悪天候が続くと仕入れできる野菜の量も減ることが予想されます。仕入れの金額が高騰すれば致し方無く、売値も上げることになります。高すぎる野菜は、売れ残り廃棄することもあります。

野菜は日持ちしないので、在庫を抱えておくことが難しく、仕入れと客のバランスを見ることは重要です。

2. 八百屋に必要な開業資金の調達方法

資金調達には、自己資金の他に3つ方法があります。

2-1. 金融機関からの借入

1つ目が金融機関からの借入です。金融機関は他の手法に比べ、開業資金限定の有利な制度も整備されているので比較的利用しやすいです。また、借り入れの手続きを通して事業に対するアドバイスも受けられます。

借り入れには審査があり、基準を満たさなければ融資は受けられません。利息を含めた毎月の返済額も返済可能かよく考えて利用しましょう。

2-2. 出資を受ける

2つ目は出資を受ける方法です。ベンチャー企業や個人投資家から出資を受ける方法が主流だった時代から、クラウドファンディングといった新しい出資方法も利用されるようになりました。

金融機関のような審査はありませんが、しっかりとしたプランが必要になります。出資側は投資をすることになるので、出資側のメリットも考えなくてはなりません。

2-3. 補助・助成金を利用する

3つ目は補助・助成金です。市町村で、開業資金に関する補助金・助成金が募集される場合があります。応募要件には審査があり、審査の手続きには時間がかかります。また、補助金の支払いも基本的には事業を始めてからの支払いになります。

3. 八百屋に最適な物件の選び方

八百屋を開業するにあたって、最適な物件を選ぶことは重要です。では、どのようなポイントに注目しながら物件を選べばいいのでしょうか?具体的に見てみましょう。

3-1. 物件選びの4つのポイント

以下の4つのポイントに絞ると、八百屋をどのような場所に開業したら良いのかがわかります。ただ住宅地に作ればいい、というわけでもない八百屋の物件の選びのポイントを確認しましょう。

・ニーズに合った立地

お店の立地は最も重要なポイントです。道路の流れや人の行き交う時間帯、住民の平均年齢層などを考え出店を決めます。

一見客のいないオフィス街でも、会社帰りに立ち寄ったり、スーパーが少なく困っていた一部の住民に重宝されたりすることもあるのでリサーチは重要です。自分のやりたい八百屋の形態に合った立地を探しましょう。

・家賃を抑える

気に入った不動産を借りる際には、コストが抑えられるように不動産業者と交渉しましょう。通常、売り上げから占める家賃の割合は10%前後が多いですが、儲かっている八百屋は売り上げに対しての家賃の比率を3%以内に抑えているケースが多いです。

そのためには、余計な設備が付いていないスケルトン物件がおすすめです。八百屋の場合は特に設備も必要ないですし、お店に飾りっけがないのもお買い得感の演出になります。

・入りやすい店構え

八百屋は店構えが重要です。お客さんが入りやすいような間口を確保することがポイントです。店の邪魔にならないよう、柱の位置やでっぱり具合を気にします。商品は手に取りやすく、棚を用意し陳列させるので、レイアウトをイメージしながら通路が確保できる広さなのかも見ていきます。

・周辺の環境

周囲にライバル店がないことは考えることの1つですが、八百屋は個人客以外にも安定的な収入を得ることができるケースがあります。それが、「納め屋」と呼ばれる八百屋です。

自分が配達可能な飲食店に営業し、必要な食材を日ごとに店舗へ配達します。ある程度の量を定期的に納め、事前に仕入れる野菜も指定されるのでロスも少なくて済みます。

運ぶ手間を考えても、利益率は個人客よりも5~10%アップで納めることができるのです。まずはどのような形態で販売するかを考えて、周囲の環境を調べてから物件を決めましょう。

3-2. 契約時の注意点

思うように売り上げが伸びなかった時、優秀な八百屋の経営者は退去の決断を開店して3日以内、人によっては開店当日に決めます。不動産の賃貸借契約時も家賃を試しに1ヵ月だけ支払い、上手くいけば正式契約とするという条件をし、退去の準備も念頭に入れて営業をはじめます。

店舗を借りる際には家賃・共益費といった費用に加え、契約時に権利金(礼金)、敷金、保証金、不動産業者などの仲介業者への手数料などがかかることも心得ておきましょう。契約時には、このような費用を予定の売り上げから支払い可能かも考えておきましょう。

4. 八百屋で黒字経営するコツ

八百屋は野菜を仕入れて売るというシンプルなビジネス形態だからこそノウハウが必要です。

品物は価格と品質が大切です。野菜や果物には様々な価格が存在し、特に果物は値段と味が比例することが多く、一定のこだわりを持ったお客様も多いです。また、1つの商品においても産地や銘柄によって種類は様々です。

もちろん、粗利率を上げれば必然的に売り上げも上昇します。しかし、粗利率の低い青果業界において、お客様に喜ばれながら粗利を高くするのは至難の業です。

そこで率先して取り入れるべき工夫がいくつかあります。まず接客におけるコミュニケーションの向上や、独自の商品の販売です。ブランド力を生かし規格外野菜に価値を見出すこと、また、陳列に工夫をしたり、総菜も取り入れたりなど、様々な手法が考えられます。

最近は国内外から色々な種類の野菜や果物を仕入れることもできます。珍しい野菜や果物に関する知識だけではなく、それらを使った美味しい料理の仕方なども合わせて発信できると有効です。

また野菜ソムリエや野菜アドバイザー、果物インストラクター、ベジタブル&フルーツアドバイザーなど沢山の資格も存在するので、取得すれば対外的にもよいアピールとなるでしょう。他とは違った色々な角度からのアプローチが集客を呼び、固定客を増やすのです。

個人で考えるには限界を感じるのであれば、八百屋のフランチャイズも存在します。自社農場の運営を通し、生産から販売までを一貫して行うことで新しいビジネスモデルを展開しているので、ノウハウも確立されています。

フランチャイズなので、もちろん既定のルールに従う必要はありますが、安心感を持って開業することができるでしょう。

5. 八百屋の開業に成功した事例と年収

八百屋の平均年収は334万円~437万円です。八百屋の多くは家族で経営している自営業が多いので、給料は一般的なサラリーマンと比べると低いことが多いようです。しかし、流行っている八百屋の年収は500万円前後にもなり、中には約40坪程度の八百屋を経営し、年間の売り上げが6億円、粗利が30%、年収にして1000万円以上の八百屋も存在するようです。

6. 八百屋の開業に必要な資格・許可

八百屋になるには市場でセリに参加するための「買参権」と呼ばれる資格が必要となります。

買参権を取得するには、まず、市場にある組合に加入します。組合に加入すると4桁の番号が付与され、市場での購入が可能となります。仕入れた野菜などの代金が未払いの場合でも、組合内で保障し合います。また、市場ごとに金額の違う保証金と保証人が必要です。

他には、個人事業主として、所轄の税務署や県や市に開業届の提出が必要です。同時に税務署には所得税の青色申告承認申請書が必要です。

また、家族経営の場合、配偶者や家族に支払った給与を経費として計上するために必要な書類である、青色事業専従者給与に関する届書、給与支払報告書事務所の開設届出書などが必要となります。

7. まとめ

八百屋の開業は他の業種に比べて格段に資金が少なくて済むのが特徴です。また、まだまだ認知度は低いですが、経営のノウハウを熟知して生産から販売までの流れをくむフランチャイズ企業も業績を伸ばしています。

何か個人商店を始めようと考えているなら黒字経営も可能な八百屋はおすすめです。誰もが分かる、シンプルなお店にビジネスチャンスが隠れているかもしれません。

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