フランチャイズ契約を行う際には様々な注意点があります。一度契約してから途中解約というのは避けたいものですので、契約前に契約書の内容を確認しておく必要があります。今回は特にフランチャイズ契約前には注意しておきたいポイントを押さえていきます!
フランチャイズは初心者の方でも始めやすいビジネスで、コンビニエンスストアやファミレスなどの有名なチェーン店の看板を借りて営業を行うことができるため人気を集めています。元々からブランド力があるわけですから、集客に苦労することもなく有名企業のノウハウを使用して経営を進めていくことが可能です。
今回はそんなフランチャイズで契約を行う前にまず注意しておきたいことに関してご紹介していきます。フランチャイズで失敗しないためにも、事前に注意点をチェックしておきましょう!
もくじ
1. フランチャイズ契約時の3つの注意点
そもそもフランチャイズとは、フランチャイズ本部であるフランチャイザーが加盟店に対して商標や商号の使用許可、商品やサービスの販売、教育体制やノウハウなどの権利を提供し、その代わりに対価として加盟店からロイヤリティなどの対価を取るシステムのことを指します。有名ブランドの看板を借りられる代わりに、売上からロイヤリティなどを支払うということでビジネスが成り立っています。
そんなフランチャイズで契約をする際には基本的にはフランチャイズ本部が用意したパッケージに承認するという形です。詳しい契約内容などはもちろん企業によっても異なりますが、全ての加盟店に対しては同一の契約書が提示されることが原則でもあります。
フランチャイズ本部と加盟店とはそれぞれが独立した事業者であるため、契約においても対等な関係を持っています。そのため一定期間の間であれば無条件に契約解除できるというクーリングオフが適用されることもありません。今後長い契約になることが見込まれますので、フランチャイズ契約を行う前にはしっかりと自分で注意しておくべきポイントがあります。
1-1. 加盟契約書を読んで理解する
まずフランチャイズ加盟を申し込み、そこから審査に通り無事始めることができるとなると次に契約書が提示されます。契約書にサインをしてしまうと契約に同意したということになりますので、まずは契約書の内容をよく読むことが大切です。
少しでも不明な点があれば疑問を解消することも必要です。基本的に加盟契約書にはフランチャイズ本部がどのようなスタンスで今後ブランドを展開させていくのかという内容が書かれています。さらにフランチャイズ本部が加盟者に関してどのような条件を求めているのか、どのようにビジネスを進めていくのかなど今後のトラブルにならないためにもしっかりと目を通しておきましょう。
1-2. 信頼できる企業なのかをもう一度再確認
フランチャイズ契約をしてから、悪質な企業であったり自分があまりにも不利な条件だったと後から気づき解約するためにトラブルになっているケースが多くあります。契約後、そのようなトラブルにならないためにも、契約前には最後にもう一度その企業で大丈夫なのかどうかを再確認する必要があります。
インターネット上にも多くの情報があります。有名チェーン店であればフランチャイズ経験者の口コミなども多いので、最後にもう一度情報収集をしてみてください。ほとんどが良心的な企業であるものの、中には悪質な企業もあるため、そういった企業と契約を結んでしまわないためにも念には念を入れておきましょう。
2. フランチャイズ契約書の4つの注意点
2-1. 加盟金、保証金、ロイヤリティなどお金に関する事項
フランチャイズ
フランチャイズ本部から商標利用権に対する対価として加盟金を支払わなければなりません。企業によっては異なりますが、加盟金の中には研修費や開業支援費なども含まれています。そのためまず加盟金に含まれているのはどの費用なのかの内訳を確認することと、加盟金がどの程度かかるのかを確認しましょう。この時にほとんどの場合には加盟金は返還されないと記載されていることが多いため覚えておきましょう。
次にフランチャイズ契約における保証金とは、加盟店の金銭未払いに備えてフランチャイズ本部に対して支払われる預かり金のことを指します。契約期間内にロイヤリティが万が一支払われなかった場合に保証金から指し引きされます。保証金に関しては、回収される金額は契約によって自由に決めることができます。そのため詳しい内容が記載されていない場合は、説明を求めるようにしましょう。
そしてお店のブランドを借りるにあたって月々発生するロイヤリティ。これには定額方式、売上比例方式、利益分配方式といった3つの算出方法がありますので契約の際にはどのような方法なのかをしっかり確認しましょう。
2-2. 契約期間
契約期間に関しては説明会や面談によって多少は把握できているとは思いますが、契約期間の算出方法は企業によって異なります。契約期間をオープン日からするのか、それとも契約締結日からするのかによっても期間が異なってきます。さらに契約更新は自動更新なのか、なんらかの手続きが必要であれば更新費が発生するのかも確認のポイントです。
2-3. テリトリー制や競合禁止について
まずテリトリー制というのは特定の地域において他の加盟店や本部の直営店の営業を停止することを指します。フランチャイズでは企業のブランド力を借りて経営を行うために、このようなテリトリーの問題や競合禁止などは契約書でしっかりと規定されています。
そのためテリトリー制では他の地域での経営が難しくなるというデメリットがあります。そんなテリトリー制は企業によって制定されているところとそうでないところとが分かれており、さらにテリトリー制の条件なども異なります。そのため契約書でしっかりとどのような内容なのかを把握しておく必要があるでしょう。
次に競合禁止に関してはフランチャイズ契約の期間内および契約終了後の定められた期間内に加盟店が同種あるいは類似した事業を営むことを禁止する制度です。これによりフランチャイズ本部のノウハウなどがある流出してしまうことを防ぎます。契約書においては競合禁止の期間が無駄に長く制定されていないかどうかといった契約期間を確認しましょう。また複数のフランチャイズを経営している方は、競合に当たらないかどうかを確認する必要があります。
2-4.中途解約や解除損害賠償などの解約に関する事項
フランチャイズ契約の期間は3~5年ほどと基本的には制定されていますが、その期間内に中途解約する際について契約書に記載されている場合は可能です。その規定がない場合契約違反などがない限りは原則として契約解約が難しくなります。
万が一中途解約を行う場合は基本的に違約金が発生します。こういった契約解約に関するトラブルはフランチャイズ契約においてはよくあることですので、中途解約に関する内容もしっかり確認が必要です。
そしてフランチャイズ本部または加盟店に違反行為があった場合に契約を一方的に解除することが可能です。さらに加盟店の違反行為に関しては本部が請求できる損害賠償金額が契約書で定められています。加盟店に対する損害賠償が高く設定されていると不利に感じてしまうかもしれませんが、そういった制度がしっかり取られていることで企業のブランドイメージを保っています。しっかりと違反行為に関する規定があるかどうかも直接聞いてみましょう。
3. フランチャイズ契約の注意点まとめ
今回はフランチャイズ契約に関する注意点をご紹介しました。フランチャイズ契約後のトラブルというものは後をたちませんので、そうならないためにも事前に契約書や内容にしっかり目を通して納得した上で始めることが理想的です。