フランチャイズの加盟店になったのは良いけれど、トラブルになってしまう事例もあります。本店との対立は圧倒的に加盟店のほうが不利です。ですので、そのような時はフランチャイズに強い弁護士の助けが必要です。フランチャイズに強い弁護士についていろいろとまとめました。
フランチャイズ経営を結ぶときは、本部との信頼関係を元に契約を結びますが、一度トラブルになると、その力関係には圧倒的な差があって加盟店側は太刀打ちできません。そのような時は、互角に戦えるフランチャイズに強い弁護士が必要です。フランチャイズ経営に強い弁護士の選び方などはどのようにしたら良いのでしょうか?
もくじ
1. フランチャイズに強い弁護士とは?
フランチャイズ経営は、成功を築き上げたブランド力のある企業ののれん分けで出店することを指します。ですので、もし何かトラブルがあった時は、圧倒的に本部のほうが強いのは言うまでもありません。それは経済力もそうですし、いきなり成功した例を除けば数十年経営している実績があります。
そして、経済力があれば有能な弁護士を顧問弁護士としている可能性は高いです。そのようなところを相手にしていては、フランチャイズ経営ののれん分けをして経営している加盟店側の人は太刀打ちできません。
その為にもフランチャイズ経営に強い弁護士が必要です。
やはり弁護士と一口に言っても得意分野は違います。相続に強い弁護士、離婚問題に強い弁護士、債務整理に強い弁護士と得意ジャンルはそれぞれに違います。
ですので、フランチャイズのトラブルに関してはフランチャイズ経営に強い弁護士に依頼することが必要になってきます。
フランチャイズに強い弁護士とは、フランチャイズのトラブルに精通しており、取り扱い実績のある弁護士のことを言います。
2. フランチャイズのトラブルに強い弁護士の選び方
やはり一番に重視するべき点として、どれくらいの実績があるかという事です。法律事務所が設立された時期が古いほどに長く実績を積んでいると考えてよいでしょう。
所属弁護士が多い事務所であればそれだけ人材もそろっていますので、より優秀な弁護士の方を選ぶこともできます。
最近は弁護士事務所もホームページを持っていることが多く、実績などについてはそこに載っていることも多いです。ですが重大なことをお任せする弁護士ですので、対面で話をして信頼できる弁護士かを見極める必要があります。
そして、やはり弁護士に依頼するとなるとお金がかかります。弁護士に相談するほどの大きなトラブルは人生のうちでそうそうないことですので、どれくらいかかるのかが良く分からないケースが多いです。しかし、大まかな相場を知ることができれば、高額なお金を支払わされずに済みます。
まず、初回の相談だけだと無料であるケースも多いですが、初回の相談でも料金がかかるケースもありますので、相談料に関してもしっかりと事前にリサーチをしておきましょう。
弁護依頼をしてから着手金や成功報酬を支払う形になります。
3. フランチャイズのトラブルを弁護士に相談する方法や費用
電話相談などを受け付けている弁護士事務所も多いですので、電話などを活用したい方はそのようなサービスがあるところに相談しましょう。多くのところでは依頼を増やすべく初回相談料を無料にしているところが多いですが、そうではないところは30分5,000円程度くらいで相談を受け付けています。
もし、事務所に出向いて相談をするときは必ず予約をして相談に出向くようにしましょう。弁護士の方は事務所におらず出ることが多いですので、予約を入れたほうが二度手間にならず良いです。
そして費用面ですが、主には着手金と成功報酬です。その他にも費用はかかりますので気を付けましょう。
まず、着手金についてですが、多くのフランチャイズ経営の訴訟は民事となるケースが多いです。その場合でしたら相手に請求する金額に応じて変わってきます。
成功報酬についても、下記のように請求する金額によって費用は変わります。
300万円以下:着手金8%、報酬金16%
300万円を超え3,000万円以下:着手金5%、報酬金10%
3,000万円を超え3億円以下:着手金3%、報酬金6%
3億円を超えた分:着手金2%、報酬金4%
この他にもかかる費用はありますので、弁護士費用は高額になりがちです。
我々は着手金を払ったら、それが全ての費用だと思ってしまいますが、日当などは別途かかってきますので気を付けましょう。
日当は弁護士の方が事務所から出て、相手の方と交渉する等で出向いた時に発生する料金です。
相場は1時間につき1万円ですので、半日程度で3万円から5万円、1日程度で5万円から10万円となっています。
また着手金についてですが、こちらはもし途中でその弁護士を解任したとしても戻らないお金ですので気を付けましょう。依頼した弁護士が信頼ならないから解任したとしても、着手金は戻りません。その依頼した弁護士のパフォーマンスがあまり良くなかったら、返金もお願いしたいものですが、そうではないのです。
ですので、契約する前にじっくりと考える必要があります。
4. フランチャイズに多いトラブルと解決方法
いろいろなトラブルもありますが、まず身近なトラブルとしては本部からの情報が届かないというような問題もあります。そして、フランチャイズ経営をしていたらトラブルに巻き込まれることもあります。やはり開業して間がないのであれば情報が届かないのは困りますし、サポートをする約束で契約をしているのでトラブルの時に何もしてもらえないのは困ります。
そのようなよくありがちなトラブルでも、弁護士に相談することができます。
様々なケースがあるので一概には言えませんが、多くの場合は弁護士が介入することによって解決に向けて大きく動くことがあります。
また、契約のトラブルについても非常に多く、契約時に説明されていた内容と違うこともよくあるケースです。
本部側に問題はなくても、フランチャイズ経営初心者の方であれば、もしかしたら確認ミスなどもあり得ます。
契約というのは基本的に結ばれるとそれを反故にするのは難しいところがありますので、事前にしっかりと確認することで防ぐことができます。
ただ、いくら契約とは言っても問題になりがちな違約金が常識的に考えても高額であるという場合であれば、相場通りの金額に抑える事ができます。この場合は弁護士に相談することで、解決することも多いです。
また、フランチャイズ経営をする際にはある程度の収益モデルがあります。
例えば1年後でこれくらいの利益が望めるというものです。もちろん、似たような条件はあったとしても全く同じ立地ではないですし、経営者も違いますので全く同じになるとは限りませんが、極端に少ない場合は考え物です。極端な例を挙げると、1年後には1臆の利益が出ると言っていたにも関わらず、100万円の利益しか出なかったという場合です。
このような場合であれば加盟店を増やすべく誇張している可能性が高いですので、出来れば立地条件などの条件が似ているところの収益を確認するようにしましょう。
それに加えて見落としがちなのが、経費がどれくらいかかっているかです。経費が掛かっているとせっかく売り上げが伸びていても手元にはほとんど残りません。
上記のトラブルはまだ開店はできていますが、意外にも加盟金を支払ったけれど開店ができないトラブルもあります。こちらは加盟店側が身動きが取れない状態になるので非常に困る事態になります。
開店できないケースとしては、契約をしたのはいいけれど開店するスペースが見つからない等という物理的な事情もあります。
フランチャイズ契約のタイプとしては加盟店側の人が土地を準備することがありますし、本店側が準備することもあります。ですので、どちらが主な原因となるかはケースにより違いますが、いずれにしても経営自体を始めることができない事から、加盟金の返還をめぐって争いが起きるケースがあります。
こちらもケースバイケースで違うので一概には言えませんが、弁護士に相談する等をして解決に導く方法を模索する必要があります。
5. フランチャイズに強い弁護士の選び方と費用まとめ
やはり「餅は餅屋」という表現があるように、弁護士もそのジャンルが得意なところに依頼するのが一番です。
そして、費用は良く知られている着手金や成功報酬以外にも、日当や諸々の実費がかかることがありますので、その弁護士事務所にしっかりと確認を取り、どのような費用がかかるかを相談しましょう。