タリーズのフランチャイズに加盟するためには、5,000~7,000万円の資金は必要です。サポート体制はしっかりしており、開店前だけでなく開店後にもスーパーバイザーを中心とした指導が行われます。景気に左右されにくいコーヒーチェーンのフランチャイズ経営を始めるための費用やメリットとデメリットを紹介しています。
コーヒーチェーン店の中でも人気の高いタリーズコーヒー。フランチャイズに加盟するにはどれほどの資金が必要なのでしょうか?
今回の記事では、タリーズのフランチャイズ加盟のために必要な条件やメリットとデメリットにについて紹介します。
もくじ
1. フランチャイズ展開しているタリーズコーヒーの基本情報
タリーズコーヒーは1992年に米国シアトルで誕生したコーヒーチェーンです。
日本では1997年に東京の銀座で第1号店がオープンして、それ以降全国展開を広げています。2016年には店舗数も600店を超え、多くコーヒー好きに支持されています。
店内の内装は、クレマと呼ばれるエスプレッソの泡のような色に統一されています。またテーブルや椅子はカントリー風のデザインが施されており、若者から年配の方まで、誰でもゆったりとした時間を過ごすことができるように工夫されています。
2. タリーズコーヒーのフランチャイズに関する口コミ・評判
日本のタリーズコーヒーは、株式会社伊藤園の子会社であるタリーズコーヒージャパン株式会社によって運営されています。そのためフランチャイズの加盟については、アメリカの本社ではなく、日本法人であるタリーズコーヒージャパン株式会社とロイヤリティ契約を結びます。
タリーズコーヒーは200店舗を超えるフランチャイズ店がありますが、加盟についての口コミはおおむね良好です。加盟料は若干高めですが、サポート体制はしっかりしており、物件の取得から、店内の外装や内装のサポート、開店前にはコーヒーチェーンの基本から応用までを学ぶ研修、開店後についても店長向けに研修が行われます。さらに定期的なスーパーバイザーによるサポートも行われており安心して加盟できます。
3. タリーズコーヒーのフランチャイズは儲かる?年収は?
フランチャイズのコーヒーチェーンの平均的な年収は300万円程度です。数店舗を経営するようになれば、年収が1,000万円を超えることもあります。
タリーズコーヒーについても、1店舗の経営ならば300万円程度、数店舗を経営できるようになれば、年収も1,000万円を超えます。
フランチャイズのコーヒーチェーン店を経営する場合には、必ずしも都心や大都市で開業する必要はありません。実際にタリーズコーヒーチェーンの中でも特に売上高が多いのは、長野や宮崎などの地方です。地方ならば人件費や家賃が低く抑えられるため、コストがかからないという理由が挙げられます。
またコーヒーチェーンは固定客が作りやすいという特徴もあるため、地方に出店をしてもタリーズコーヒーファンを獲得できます。そのため、大きく儲かることは少ないものの安定した収入を得ることができます。
4. タリーズコーヒーのフランチャイズで独立開業する3つのメリット
フランチャイズ経営を始める上で、1番不安になることと言えば、リスクはないのかという点です。数あるフランチャイズの中でも、タリーズコーヒーのフランチャイズがおすすめなのには3つの理由があります。
4-1. フォローがしっかりしている
タリーズコーヒーでは、フランチャイズ店のために物件開発のバックアップや責任者向けのビジネス研修、オープンを成功させるためのサポートが徹底しています。
出店後についても、スーパーバイザーによる運営についての指導や販売促進活動のサポートが行われています。さらに年に1度は、全国のオーナーが集まったFCコンペンションが開催されていて、本部による方針発表、最新の厨房機器、家具を集めた展示会も行われています。
そのほかにも、エリアごとに開催されるオーナー会議や、マネージャーが参加するマネージャー会議を開催しているため、本部だけでなく加盟店のオーナーとのしっかりとした連携があります。
4-2. 景気に左右されにくく安定している
飲食店は、景気に関係なく需要が常にあるため安定した収益を得ることができます。特にコーヒーに関しては、好きな人ならば毎日でも利用したいという人は多くいます。低リスクのフランチャイズ経営を考えている人にはおすすめです。
また、タリーズコーヒーはコーヒーだけではなく、デザートやランチなどのサイドメニューにも力を入れています。女性に人気のシフォンケーキやベイクドチーズケーキ、手軽においしく食べられるピザやパスタもあります。さらに、家族連れでも利用できるようにキッズメニューも揃っています。
安定した収入を稼ぎたいのならタリーズコーヒーはおすすめです。
4-3. 個人経営よりも安心
タリーズコーヒーのフランチャイズ経営を検討している人の中には、カフェのオーナー自体に興味のある人もいます。個人経営でオーナーを目指すこともできますが、物件探しから、建物の内装や外装、メニュー選びなどすべてのことを1人で行わなければなりません。しかし、フランチャイズに加盟するならば、全てをサポートしてもらえるので安心です。また分からないことが、あればいつでも相談できるのも大きなメリットです。
また個人経営の場合には、顧客を獲得するために宣伝をしなければなりません。そのために高い広告費を支払わなければなりませんし、浸透するまでにも時間がかかります。一方でタリーズコーヒーは知名度があり、リテールブランドの認知度調査でも他の大手コーヒーチェーンと比較しても高い認知度を誇っています。そのため安心して経営に集中できます。
5. タリーズコーヒーのフランチャイズで独立開業する3つのデメリット
フランチャイズへの加盟を考えるときには、メリットばかりを気にしてしまいますが、成功するためにはデメリットについても把握しておく必要があります。先に対策を取っておくことで、高いリスクを抱えることなくフランチャイズ経営を始めることができます。
5-1. 毎月のロイヤリティが発生する
タリーズコーヒーのフランチャイズ経営を始めるためには、加盟金や保証金、物件の工事費などの開業資金が必要です。加えて、開業後についてもロイヤリティや更新料を支払う必要があります。
タリーズコーヒーのロイヤリティは、月々の売り上げの5%となっています。さらに販促協力金として2.5%も引かれるため、合計で7.5%をタリーズコーヒーの本部へ支払います。
契約期間は5年間と定められており、契約期間が終了後には、契約更新料として2年ごとに50万円を支払わなければなりません。タリーズコーヒーは、開業後も充実したサポートが用意されてはいますが、その代わりに一定のロイヤリティと更新料を支払う必要があります。
5-2. 価格が設定できない
フランチャイズ経営の場合では、コーヒーをはじめ全ての商品については価格が決まっています。そのため、好きなように価格を設定することができないというデメリットがあります。顧客を獲得するためにコーヒーの価格を下げたり、一人当たりの単価を上げたりするためにコーヒーの価格を上げることはできません。
仕入れの価格や商品についても明確な規定があるため、個人的な都合で変更を申し出ることはできません。そのために自分の好きなように経営したい人にとっては不向きです。
5-3. ライバルが多い
日本では東京都内を中心にたくさんのコーヒーチェーン店が存在しています。タリーズコーヒーをはじめ、スターバックスコーヒー、ドトールコーヒー、コメダ珈琲、珈琲館などがあります。地域によっては、さまざまなコーヒーチェーン店が密集しているところもあり、そうしたライバルに勝たなければなりません。
コーヒーの味や価格は決められているため、好きなように変えることはできませんが、接客サービスを向上させることによって顧客を獲得することはできます。さらに物件選びを慎重に行い、ライバルの少ない地域に出店するという方法もあります。
ライバル店があっても、戦略的に経営をすれば確実に売り上げを伸ばすことはできます。
6. タリーズコーヒーのフランチャイズ条件・契約内容
タリーズコーヒーのフランチャイズに加盟するためには以下の条件があります。
・必要な資金
最初の段階で必要な資金として、加盟金800万円と保証金100万円が必要です。その他にも、建物の内装や外装のための工事、機材の設置などの開店への準備にために4,000~5,000万円が必要です。なお、居抜き物件を利用することは認められていません。店を開くためには5,000~7,000万円の資金の準備が必要です。
・社員やアルバイト
タリーズコーヒーでは、フランチャイズ経営をするための条件として、社員やアルバイトの確保も明確に定められています。求められている社員数は1~2人、アルバイトについては20名程度の確保が必要です。タリーズコーヒーでは、社員の派遣などは行われていないため自分で探さなければなりません。
・店舗の広さ
店舗の形式については細かい規定はないため、通常の店舗だけでなく病院やショッピングモールにも店を構えることはできます。ただし、店舗の広さについては40坪以上という条件が定められています。場所によって40坪以下でも許可してもらえる場合もありますが、相談が必要です。
7. タリーズコーヒーのフランチャイズの将来性は?
タリーズコーヒーのフランチャイズの将来性はあるといえます。タリーズコーヒー自体が安定しており、ファンがいるほどの人気を誇っているためです。さらにタリーズコーヒージャパン株式会社や親会社の株式会社伊藤園についても健全な経営で安定しているため、フランチャイズ本部が問題を抱える可能性は低いといえます。
フランチャイズの経営についても、開店前だけでなく開店後についてもしっかりしたサポートが行われているため、安心して経営をすることができます。そのためおすすめのフランチャイズです。
8. タリーズコーヒーのフランチャイズで独立開業する方法
タリーズコーヒーのフランチャイズに興味がある人は、まずはホームページや電話で相談の申し込みをしましょう。個別相談では、タリーズコーヒーの経営理念やフランチャイズ制度の仕組みなどの情報を詳しく説明してもらえます。
加盟には審査や面談がありますが、無事に審査を通過すれば店舗の準備に取りかかれます。
・電話での問い合わせ
03-3268-8287、平日の9:00から18:00までが受付時間です。
・ホームページでの問い合わせ
https://www.tullys.co.jp/company/franchise/entry/input
9. まとめ
店舗数を確実に伸ばしているタリーズコーヒー。フランチャイズ経営についてもおすすめです。景気に左右されにくい業種で本部によるフォローもしっかりしており安心して経営が始められます。
またタリーズコーヒーは人気もあり、タリーズファンをはじめ多くの顧客を獲得できる可能性を秘めています。開業資金やロイヤリティが高めなことやライバルコーヒーチェーン店が多いというデメリットもありますが、あらかじめ資金を揃えれば安定した経営ができますし、高いサービスの提供などで、他のコーヒーチェーン店に差をつけることもできます。